◇◇2003年06月議会報告◇◇


情報公開について

  所信表明の中で市長は情報公開を徹底し、透明性を確保し、市民と情報を共有していく。情報は能動的に提供していく。」と述べられた。
「行政機関の保有する情報の公開に関する法律」第1条で「国は主権者たる国民に、情報公開の責務を規定し、地方公共団体の情報公開についても第41条で同じ責務を有することを規定している。
 「情報公開法」では開示請求に応える義務のみでなく、公表義務、提供義務も定め ている。
情報公開は以下の点で重要である。
(1)地方分権は地方の自治体においても行政が地域住民に 行政経営への参加を保証して、完結・成立するものでそのために情報公開が必要。
(2)行財政改革は市の現状を正しく市民に知ってもらうところからスタートする。今後市民要望も要求型一辺倒ではなく、財政状況を認識した上で、市民も市の経営の一端を受け持っているという認識が必要。
(3)納税者であり、顧客でもある市民と情報を共有すべきである。
公表・提供する事項の選択・内容・公開方法についても恣意的ではなく、中立、公平、正確を旨とすることは当然である。
 <市民が主体>」という考えを根本においた「わかってもらうための徹底した情報公開」を積極的に進めていただきたいが見解を伺う。

市長答弁
  情報公開請求を待たずに積極的に、かつ十分提供していくことが必要不可欠である。より一層徹底し、総合的な推進に努めたい。

要望
  行政経営に関する情報などの最重要な情報をどんどん市民に提供していっていただきたい。十分な情報公開があってこそ、市民が意見を述べるパブリックコメント制度や行政に参画するパブリックインボルブメント制度が機能する。
 お役所用語や専門用語は出来るだけ減らし、明快な表現とし、説明をつけたり、グラフや図やイラストのあるビジュアルなものにするなど、市民の側に立ち、わかり易く見る気を起こす工夫が必要である。
合併問題のように大きな問題については一方的な情報提供ではなく、集会所などへ出向き、質疑応答や懇談の場を設けるといったことも良いのではないか。


まちづくり条例について

  条例には大きく分けて、行政運営の理念を定めた自治基本条例の性格を持つものと地域の住環境を守る開発規制や用途規制の性格を持つ狭義のまちづくり条例が考えられる。「ニセコ町まちづくり基本条例」は前者の自治基本条例で、「真鶴町美の条例」は後者である。
 自治基本条例は自治体の憲法というべきもので、自治体運営の基本原則や理念を明 らかにし、行政、議会住民がまちづくりについて共通の認識を持つと同時に、自治の主体を市民と確認するものである。条例化により、政策推進の方向性や目標を市全体が知って分権と改革を進めていくことに自治基本条例の意義が有る。地方分権は地方の「自己決定・自己責任の原則」を迫るものであり、分権の時代にあって自治体運営の基本原則を自治体がみずから確立する必要が生まれている。
 新しい効率的な行政システムを構築し、それを市民に正しく理解してもらい、実効有るものにしていくために、自治基本条例を定めることは時宜を得た重要なことである。
 自治基本条例に盛り込む内容としては、理念や市民・議会・行政の権限や役割、市 財政経営情報や、事業については計画案・予算案・実施過程・実施後の評価などが考えられる。
  市民の権利として記載するものは、情報公開請求権、住民投票権、意見提出権、財政運営監視権、監査請求権などが考えられる。
  自治基本条例制定後はその理念に沿って個別の基本条例や実施条例が整備されていき、まちづくりが統一した理念の下に行われていく。

次に「地域」のありかたを方向付ける根本理念や具体的な用途規制などを定めるハードのまちづくり条例について。
  現在地域の利用の仕方を規定する法律として、都市計画法や建築基準法があるが、全国一律のこれらの法律だけでは地域の実情にすべて対処しきれない、或いは特色ある地域づくりをするには不十分であるために自治体の住民が主体的に住環境や歴史・文化をまもっていくことを目的としたまちづくり条例が相次いで制定されている。まちづくり条例研究センターによれば791の自治体で1559の条例を制定している。
  本市のラブホテル規制条例やパチンコ規制条例は後者の領域に位置付けられる規制条例と言える。ラブホテル規制条例は寝屋川市や千葉県松戸市にも有り、パチンコ規制条例は宝塚市や斑鳩町にも有る。
  パチンコ規制条例やラブホテル規制条例などは、憲法94条の「法律の範囲内において条例を制定できる」という規定により、上位法たる建築基準法や都市計画法の枠を逸脱した規制行うことは出来ない。
  しかし平成12年の都市計画法の改正では地区計画を住民が提案できる制度を市町村の条例で定めることができるようになり、地方分権の方向が出された。これを受け三鷹市ではいち早くまちづくり条例を改正し、住民提案制度を導入した。
  また「開発指導要綱」は川西市横浜市、川崎市などで始まり、全国に広がり、一世を風靡したが、開発業者による「要綱による行政指導は違法」との裁判が相次ぎ、判決は自治体に厳しいものとなっており、法的に危うい制度といえ、開発協力金などは廃止が大勢となっている。
 「要綱」が単に行政内の内規、取り決めに過ぎないのに対し、「まちづくり条例」は議会により制定された法令であることに重みがあり、これを無視することは行政・議会・住民を含めた自治体の総意を無視したことになり、開発業者も住民との協議を行い、合意を目指すことで、一方的な開発が行われにくくなり、実態として住民の意思が尊重される効果が期待出来る。
都市計画法の用途の制限や建築基準法の地区計画、さらに風俗営業法や遊戯場法なども援用する形態をとりながら開発業者とのトラブルを極力回避し、住民との協議を確保するために地域のまちづくり条例も制定することを提案する。
  もし将来、合併協議会で合併協議をすることがあれば、新市でも一定の地域でラブホテルやパチンコが規制されるよう都市計画審議会に新たな用途制限を申請するなど、狭山の地域で抑止効果が働くよう、新たな規制を協議で取り上げ交渉していくことを強く要望する。
  まちづくり条例制定の住民協議のプロセスを通して地域コミュニティの強化が図られることや合併の議論は財政問題の解決だけが目的ではなく、「まちづくりはどうあるべきか、あるべきまちを実現することが財政的に可能か」というまちづくりを根本においた議論からスタートするという効果もある。市長の見解を伺う。

市長答弁
  自治基本条例策定は必要で、市民と協働で取り組んでいきたい。良好な住環境を維 持する規制を盛り込んだまちづくり条例についてはもう少し時間をいただきたい。

要望
  自治基本法制定の必要を認識されている答弁でありました。自治基本法については自治体の最高条例であり、その権威を持たせるために制定、改正の手続きを厳格にし、議会の議決を多数決でなく、2/3とか3/4以上の賛成としたり、市民参加で十分な合意のもとに作っていくなどのも必要と考えます。地域のまちづくり条例については住民が安心して愛着を持って住める町にすることが大切で防犯や高齢化時代への備えや教育環境などにも十分配慮した内容にすべきでこの条例制定も強い必要性が有るものです。制定を要望してこの質問を終わります。


教育の充実について

(1)教育は子供たちのためにが原点である。まずこのために教育の充実を。
(2)まちづくりの根本は人づくりであり、教育の充実が必要。
(3)に少子高齢化による人口減少、住民の大都市への回帰などに対処する方策として、「子供を教育するなら大阪狭山で」と評価され、若い人たちが市外からも来るような思い切った教育充実策を市の重点政策に。
 松下村塾で吉田松蔭が教えた期間は一年半ほどであり、大学学長の地位を捨てク ラーク先生が招請に応じ来日し、札幌農学校で教えた期間に至っては8ヶ月ほどに過 ぎないが、英才をあまた輩出したのは誰しも知るところであり、ここにも教育の力の大きさを知らされる。
 埼玉県志木市は人口6万6千人、東西南北それぞれ約4キロの大阪狭山市同様小さな市ですが、「小さくともきらりと光るまち」をキャッチフレーズに思い切った施策を打ち出し、教育に関しても大胆な施策を打ち出している。小中一貫教育、少人数学級、教員補助員、土曜授業、スポーツ指導員の導入、英会話科の導入、英会話授業の拡大、低年齢からの人間教育や教養教育の導入、不登校生徒の自宅学習システム、教員研修の充実、習熟度別授業などのほか様々なプランが考えられる。
 構造改革の教育特区の再募集が11月にも有り、現場の先生や市民からも申請のプランを募集するのもよいのではないか。
市長の見解を伺う。

市長答弁
積極的に有用な施策を講じていきたい。

要望
将来を見据えた戦略的で大胆な政策をとっていただきたい。これを可能にするために他の事業も含めた市の事業全体の見直しや効率的な行政経営を進める必要がある。
 教育を充実するためには、約40%も生徒数が減少した幼稚園や小学校の統廃合なども議論していく必要がある。生徒数が減ったのでそのまま少人数学級を作ろうというのは安易に過ぎる議論であり、学年である程度まとまった生徒数が確保されたほうが少人数学級の設置、クラブ活動や行事への対応、多様な人間関係を学べる場、いじめを受ける子供のクラス替え、小中間の教師の交流など多くの面で充実策がとりやすく、前向きな意味での見直しもきちんと議論していく必要がある。大幅な定員割れを長年引きずりながらいまだに見直しの結論が出せない市立幼稚園の跌を踏まない議論が必要である。



集合墓地について

  本市の墓地購入希望者は毎年多数に上りますが、募集数が希望者数に比べ大変少なく、「何度も申し込んでもなかなかあたらない。何とかならないか。」「年を取り体力がなくなり、近くにお墓があれば御参りも安心で、近くに墓地を買いたい」などの相談や苦情を受けている。
平成11年度から始まった市内2つの墓地の空き墓地の再募集の状況を見ますと平成11年度から14年度間での4ヵ年で西山霊園は45区画の募集に対し、518人の申し込みがあり、平均倍率11.5倍。東野の公園墓地は6区画に対し37名で平均倍率6.2倍である。集合墓地とは納骨堂タイプということである。
 厚生労働省の「これからの墓地などのあり方を考える懇談会」の議事録に最近の墓地・葬送問題についての報告が出されている。この報告で葬祭費用は平均400万円で、日本の葬祭産業の年商は年間3兆6千億円になるそうで、生きるために食べる米の年商と同程度の金額規模とは面白いものです。
 墓石の平均購入価格は 100〜150万円、 霊園墓地 は200〜250万円です。本市の場 合墓地使用料は、1区画3u92万8040円から12u351万7140円間で面積も使用料もいろいろある。6月14日の日本経済新聞には新しいタイプの集合墓地の記事があり、東京、神奈川、千葉、埼玉など地域で平均60から70万円とかなりの使用料になっていた。
  厚生労働省の先の報告でも「費用が高騰するなかで、国民は安くて便利な墓を求めている」と報告されている。お墓が高くて買えず家にお骨を置いたままのところもあると聞く。
  興味深い墓地に対する意識の変化も見られる。お墓に関する東京都の世論調査によると「夫婦別々の墓でよい」と答えた人は女性35%、男性31%、「友人・知人と同じ墓がよい」と答えた人が女性47%、男性39%で40代の女性では5割以上あった。散骨、すなわちお骨を粉にしてまくやり方も賛成が43%有り、今後さらに増えると予測されている。
少子化や都市への人口回帰により田舎では無縁墓地が増加し、夫婦の両家を祭る両家墓や、共同墓も出現している。
このようにお墓に対して意識の変化もあり、本市の場合最初に述べた通り多くの要望がある。墓地を造ることへの近隣住民の反対や、財政的な問題もあります。これら諸点を考慮して、今ある墓苑の一部に納骨堂タイプの集合墓地を設置することについて検討していただきたい。

(再質問要旨)

  西山霊園の平均倍率は11年の方14年度についてそれぞれ5.52倍、16.38倍、19,29倍、22.80倍、公園墓地は募集は2回で5.50倍、7.50倍と上がっている。住民の声に耳を傾ける必要がある。まず、集合墓地に対するニーズがあるのかどうか、アンケート調査を御願いするがどうか」。

市民部長答弁
  アンケート実施を検討したい。




大阪狭山市議会議員 加藤 元臣
 
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